昼暮れアパート〜ふたりは、いとこ〜


風間が発言した瞬間に、ザッ!!って立ち上がって、シュバッ!!って耳ふさいだ。

ものごっつギューってな。圧縮袋並みに耳、密封。


「…なにしてんの」


怪訝な顔でウチを見上げる風間。

耳ふさいだままそっぽを向く。

…持ってへんねん悪いけど!

風間の恥ずかしい発言フツーに聞いとける強い心臓はな!!


風間と反対の方むいたままでおったら、背後で風間の立つ気配。

耳ふさいだままの手首を、ぎゅって握られる。


「……なあ」

「………ウチはなんも聞こえません」

「優子」

「………」

「キスしたい、優子」

「〜っ、はぁ!?無理無理無理めっちゃ無理人おるやんっ!!」

「ふはっ、聞こえとるやんけ」


からかわれたこんちくしょう…!!って思って、振り返りざまに風間を睨み付けた、

ら。


「─────」


軽く、唇にあったかいもんが触れて。

…風間の顔が、ほんま目の前にあった。

変なポーズで放心しとったら、風間が首の角度を変える。手首に力が加わる。


唇に、温度が近づく。


「〜ちょ、いやいやいやいや待っ」
「我慢できん。……な?」