昼暮れアパート〜ふたりは、いとこ〜




わー女の子の気分…



…て、しょーもな。てか今何時?

あ。2時、か。どうしよ、勝手に帰るんもなぁ。とりあえず"ハルカ"起こすべき?


汗の名残で体がベタついとって、気持ち悪い。



ブルル、ブルル、て震える音。

テーブルの上に、着信ランプが光る携帯電話。


めっちゃ長いこと震えて、終わったか思たらまたもっかい着信。


おかげですっかり目覚めた俺は、ベッドからゴソゴソ抜け出す。

けど女は一向に起きる気配がない。


携帯を拝借すると、新規メールの画面を開く。



「帰るな。ありがとー」



…みたいなん打ってそのまま閉じといた。

これでだいたい意味は察してくれるやろから。



散らかった服から自分のモンだけ選んで着る。


「ん……」


そん時やっと、寝返りをうったハルカの目が少し開いた。


「ん〜…。…ヒロト?」


寝ぼけとるんかしらんけど、俺の腕に巻き付いてくる。


「…あー…、ごめん。ヒロトやないわ」

「………」

「おーさわ、です。」


笑いながら言ったら、ハルカは一瞬目を丸くして。


「……ふふ、ごめん。おーさわまさる、くん」


それからふっと、息をもらした。