昼暮れアパート〜ふたりは、いとこ〜


「……っぁ、」


風間の手がTシャツの下からゆっくり上がってって、思わず小さく声が出る。

そしたら風間はそれはもう、めちゃめちゃ嬉しそうに、とろけそうなくらい幸せそうに笑って。

もっかいキスが降る。

風間の手のひらから、ドキンドキンてちょっと速いのが伝わってくる。

唇が触れ合ったまま、困ったみたいに笑って。風間が言った。


「…うわあかん…俺、めっちゃ緊張しとる」


…そんな顔で見下ろされて、なんかウチ、女の子みたいやんか。

いや女の子やけど。女やけど、改めてああ、ウチも女の子なんよなぁって気づかされる。


「好きやで」

「……ぁ、かざ、ま」

「めっちゃ、好きや…、」



風間は、めっちゃ優しかった。


びっくりするくらい優しくて、全部優しくて、キスも、触れるんも、抱き締めるんも、全部全部。


優しい?優しない?その基準は、ウチが唯一知っとる手のひら。ゆびさき。


比べてまうんは、ウチん中にその指先の感触が刻み込まれてもとるから。


それとは全然違うかって、優しくて、優しすぎて。





…なんか、泣けてきた。