昼暮れアパート〜ふたりは、いとこ〜

ホッとしたはずやのに、胸に広がるのは安心やなくてもっともっと複雑で、苦いモンで。

なんでこんな気持ちになるんかとか、じゃあこの気持ちは何なんやとか、どっから来とるんかとか。


わからんかった。考えんようにしてた。


なかなか寝付けんくて、ずっと一定のリズムで繰り返される時計の音を聞いとった。

そしたら、



「…ゆう」


しばらく経って、かっちゃんが小さくウチの名前を呼んだのが聞こえて。

小さく、心臓の内側をノックするみたいに。



「ゆう」

「…………」

「…もう、寝た?」



…答えんかった。

ウソの寝息も立てずに、息を止めた。



だって多分、




「…………っ」





口開けたら、よーわからん震えるモンが飛び出してまいそうやってん。