昼暮れアパート〜ふたりは、いとこ〜


観覧車が傾く。

かっちゃんの瞳が揺れる。


その瞳の色が驚きから雄の色に変わるんは、


多分ホンマ、一瞬やった。


「──っ!?」


頭の後ろに回された手。

押し付ける。入り込む、かっちゃんの舌。

深くなったキスに、今度はウチが驚きに目を見開く。


「ふ…、かっ、んん…!?」


かっちゃんの肩を手で押す。押す…けどバランスは前に崩れたままで、効果はない。


待って。待って待って。


「………ぁっ、」


…やばい。

力、抜ける。


そん時、かっちゃんがいったん力を緩めて顔を離した。

…と思たら、かっちゃんはもうそれはそれは、とんでもないことを言い出した。


「ゆう…こっち向いてまたがって」

「そろそろどこ刺してほしいかゆうてみよかかっちゃん」


…またがってってアンタ。なに?かっちゃんの膝の上にってこと?

隣に座るよりハードル上がっとるやんけこのエロ親父!!


「─えっ、う、わ!?」

「…どこでも刺したらええよ」


気づいたらかっちゃんの膝の上。

腰を抱え込まれて、まるで自分から抱きつくみたいに、なっとった。

かっちゃんの低い声が、耳元で。


鼓膜を、震わす。


「──余裕、あったらな。」


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