ため息を溢して教室の外を出る。
「ひーなこちゃん!」
すると後ろから弘樹の声が聞こえた。
私は振り返り確認をする。
やはり弘樹だ。
手を振りながらこちらに向かってくる。
「…なに?」
「皐があぁだから一緒に行かないかなって。」
そう言って後ろを見ながら指を差す弘樹。
その先には笑顔の皐がいた。
周りにはもちろん女の子。
「そう…。いいよ、一緒に行こう?」
「ありがと!傷、痛む?」
「全然…それより…」
私が痛いのは心です。
もう治らないくらい膿んでます。
傷は深く、出血はなし。
一番効く特効薬は…椿。
「ん?どうかした?」
弘樹の声にびくりと反応する体。
どうやら違う世界に瞬間移動していたようだ。
よくあること。
もう癖になりつつある。
「ひとつ聞いていい?いつも皐っていう人はあぁいう感じなの?」
私はあなたのことを何も知らなかった。


