想うのはあなたひとり―彼岸花―



桜の花びらに姿を変えて、眠るように横たわるから。
毛布は…いらないよね。

太陽があるから。




「では体育館へと移動お願いします」




廊下から先生がこう言うと、それと同時に立ち上がる生徒たち。
そして次の瞬間、女子が全員こちらに向かってきた。
まるでバーゲンセールの店員になった気分だ。


お目当ては、皐のよう。



なぜ皐がちやほやされるの?
性格を知ったらみんなドン引きなのに。



「皐くん!皐くんって彼女いるの??」



「私と友達になってくれる?」


「ねぇ!メアド教えて?」




さぁ、皐はどんな態度とるのかな?とちらりと皐を見る。




「彼女は募集中。友達なら全然オッケー。それでメアドは赤外線で」





…やっぱり、こういう奴か。
知っていたことを改めて確認したようなものだ。

だったら先ほど私に言ってきたことは嘘だろう。



信じない方がいい、こんな奴。