想うのはあなたひとり―彼岸花―




視線を下にして、何かを語るかのように、玲奈は言う。
その表情はネオンの光が反射してよく見えないけれどきっと顔は真っ赤だろう。
そんな玲奈の表情を見たのは初めてかもしれない。
いつもはツンとしていて照れたり、笑ったりすることはあまりないと思っていたから。

なんだか、新鮮。




「他に…好きな人いるの?もしかして…リュウくん?」




急にピンときたのだ。
もしかして…リュウじゃないかって。
玲奈の性格上、素直になるなんてできないと思うし…だから「命令に従うなら一緒にいてあげる」と言ったのではないかな。



「…何でリュウなのよ」




「だってリュウくんが…一緒にいて欲しいなら命令に従えって言われたって…。それって一緒にいたいからわざとそう言ったんでしょ?」




玲奈、素直になりなよ。
もし今が昼間だったらあなたの顔は林檎のように赤く染まっているはずよ。