想うのはあなたひとり―彼岸花―




黒のスカートにストライプの入ったカッターシャツ、そして黒のベストを着た玲奈がいた。
長い髪の毛を巻き髪にし、店の前で折り畳み式の看板を組み立てていた。



私は鞄の持ち手をぎゅっと握り玲奈に近づく。




「…ねぇ、聞きたいことがあるんだけど」




玲奈の背中に言葉を投げ掛けると、玲奈はびくりと反応しこちらを見た。
やはり驚いた表情を見せている。
それもそうか。
最悪な過ちをしてから、玲奈は会っていなかったし。




「なんでここにいんのよ?」




「今日、皐いる?」




「わざわざそれを聞きに来たの?暇人ね。」





玲奈は組み立てが終わったのか、その場を立ち上がり、私と体を向かい合わせた。
腕を組み私を舐めるかのように上から下まで見つめる。




何か言ってよ。
いるのかいないのかくらい教えてよ。





「今日皐くんいないわよ。」