想うのはあなたひとり―彼岸花―



黄金に輝いていた満月は何を意味していたのだろう。
破滅か祝福か。
まさかこれから訪れる未来が、想像もつかないことになっていたなんて、私には分からなかった。



リュウと別れ、私は繁華街へと足を運んでいた。
今日の本来の目的はこれ。
途中リュウに捕まってしまったため、忘れていた。
皐に会いに行くということ。
そして話を聞いてもらうということ。
若干緊張のせいか体が震えている。
でも逃げたくなかった。
前を見て歩きたかったから。


ネオンの輝きわ放つ繁華街は今日が金曜日なのか割りと賑わっていた。
皐の働くバーがあるのは、繁華街のある道の突き当たりらしい。

怪しいお店でありませんようにと願いながら歩いていく。


夜の街の空気に包まれた道をひたすら歩く。



そして見つけた。
案外早く見つかったかもしれない。
こんなに早く見つかるなんて。


それもそうだよね。




あるお店の前に、玲奈がいたのだから。