想うのはあなたひとり―彼岸花―



ブルーアイズのせいかな。
思わず胸が揺れた。




「玲奈が僕に言ったんだ。命令したことに従えばずっと一緒にいてくれるって。僕はそれでも良かった。一緒にいられることができれば幸せだったから。でも両親がそれを許してくれない。」




徐々にリュウの視線が下がっていく。
喜怒哀楽がこんなにも表情に露にできる人…初めてみたかも。

水滴のついた紙コップを握り、ジュースを飲もうとしたがやめた。
リュウの表情が視界に入ってそれどころじゃないからだ。




「…両親?なんで両親がでてくるの?」




「両親が決めた人としか恋愛させてくれないんだ…」




「え…?恋愛なんて個人の自由でしょ?」





「僕の両親、葉月財閥の会長だからね。それで僕はその御曹司。分かった?両親に従わなくちゃいけない理由」





葉月財閥。
名前はよくテレビで聞いたことある。
海外に会社を幾つも設立しているとか。
ニュースで見ただけでまさかこんな身近にその会長の息子がいるなんて思ってもいなかった。