…背中が痛い。
でも皐が負った傷はこれより遥かに痛いはず。
私は謝ることしかできない。
本当にごめんなさい。
「俺は嘘をつく人間が大嫌いなんだよ。妃菜子を信用してたのに…。嘘をついたら信用もなくすんだぞ?妃菜子は知ってたか?人を信用するってことはすげぇ大事なんだけど、すげぇ怖いことなんだぞ?」
鼻をすすり、溢れる涙を手で拭う。
返す言葉が見つからない。
どうしたらもう一度、皐の信用わ取り戻すことができますか。私が皐を信用したら取り戻せますか。
「俺は逃げずに妃菜子を信用しようと思った。でももうできない。今の妃菜子を信用なんてできない。」
降りかかる言葉はまるで私を軽蔑する塊だった。
しょうがないか。
それくらいのことをしてしまったのだから。
再び顔を上げると、皐の頬にも私と同じ滴が伝っていた。


