「それは俺がその椿って奴に似てるから?」
「皐と一緒にいたら椿と一緒にいるような感じがした。安心したの…すごく。時間が経つにつれて言い出せなくなって…」
「妃菜子、俺に言ったよな?嘘はつかないって。俺は妃菜子の言葉を信じて、誰にも言ってなかった奈月のこと話したんだけど?嘘はなしで、本当のこと言ったんだよ」
皐の発言が胸に刺さっていく。ぐさり、ぐさりと力強く。
血は出てないけれど奥深く。
唇を噛みしめて視線を反らす。もうだめだ。
心が折れてしまいそう。
「…ごめん…」
「謝るくらいなら嘘なんかつくな。妃菜子は彼氏がいんのに何で俺とキスなんかした?椿に似てるからだろ?最初から俺を見てなかったんだろ?答えろよ!!」
皐の腕が伸び、私の肩へと当たった。
その反動でよろめく足。
そしてそのまま壁へと体を預けた。


