きっと色は黒。
それで瞳は青色。
黒猫は嫌われるイメージだけど多分皐は嫌われないだろう。
人懐っこい性格で人間に歩み寄って、たくさん遊んでもらったらどこかへ消えてしまうのだ。
私は消えていなくならないように真っ直ぐと見つめてた。
瞳の中の中の中まで見るように。
奥深くまで皐を覗くように。
「黙ったままだと本当にキスするよ?」
近づくと皐の顔。
柔らかい唇が私の唇を求めにくる。
本当に私は最低だ。
拒むことも、突き放すことも出来たのに。
私は近づいてくる唇を待っていたのだ。
ただキスがしたかったわけじゃない。
また…重ね合わせていた。
皐と椿を。
「本当にするよ…?」
唇の距離までは5センチ。
最後の確認。
自分に驚いた。
私は自分から唇を押し当てていたのだから。


