一般の恋人だったら会いたいときに電話をして言えば簡単に会えてしまう。
でも私の恋愛はそうはいかないの。
面会室に行かなくちゃ恋人には会えない。
でもそれでも会いたくてたまらないときだってあるんだ。
30分と限られた時間で愛し合えるのはごくわずか。
私は見つめるだけで充分。
生きていると確認さえできれば…充分だった。
「金曜日…会えそう。やっと会える…」
下を向きながら言った言葉はアスファルトを跳ね返り皐の耳に入っていった。
その瞬間、皐の表情は固まったのだ。
私はそれを何も疑問に感じなかった。
ただ眠たいだけだと…言い聞かせていた。
「ふぅん…良かったじゃん。会えるなら。変なことしてくんなよ?」
「なによ…変なことって」
どうして私たちはこんなにも子供なのだろう。
「キスとか…その先とか…!!」
ねぇ、皐。
顔真っ赤だよ?


