あなたは私の嘘を暴くことはできないでしょう?
だって…私が暴かれたくないもの。
必死で隠してるから。
“嘘なんかつく人は最低だ”
昔椿が誰かに言っていたな。
誰かと喧嘩をしたときにそう言っていたっけ。
原因は…嘘。
嘘に嘘を重ねてまた嘘をつく。
嘘、うそ、ウソ。
ごめん、私は皐に嘘ばかりついていた。
「…何で言わなくちゃいけないの?」
「あの夜から気になってた。泣かせるくらい妃菜子が好きな人ってどんな奴かなって。教えてくんないの?」
そんな上目遣いで私に媚びたって意味ないよ。
教えないよ、皐になんか。
だって…言いふらすでしょ?
それに、何だか知られたくないもの。
「な、内緒。でも少し遠い場所にいるからそんなに会えないの」
私はこう言って、皐の隣に座った。
熱を吸い込んだアスファルトは私の体を次第に温めていく。


