地下に響く電車の音。
その雑音が私の心臓の鼓動を消していった。
「え…処分?」
「そうなりますね。一応こちらでもある期間は処分しないままなのですが、最終的には処分という形になります。何か無くされましたか?」
年配の駅員が私の顔を覗き込む。その表情から優しさが溢れていた。
気を使ってくれているのだろう。
「いえ…なんでも…」
「君、前も来なかったかな?もしかして取りにきたの?」
「え?」
何を言い出すかと思ったら。
訳の分からないことを言うので私は躊躇してしまう。
何言ってるの?
私、ここに来たのは今日が初めてなのに。
「いつだったかな、一年くらい前かな。君にそっくりな女の子が君のように尋ねてきたんだよ。ロッカーの期間はいつまでかって。さっき言ったことを言ったら“一週間で十分だ”って言ってさ、何番だったかな。あぁ…確か7番ロッカーだ。そこに何か預けていたよ」


