スクランブル交差点を見下ろせるコーヒー店の窓から、信号待ちのあの人を見つけた。


久しぶりに見るあの人は、当時の面影を残しながらもスーツに身をかため、人ごみの中あの頃のオーラはない。


いや、隠しているのかもしれない。
世の中に溶け込む術を身に付けて。