珍しく彼女から食事に誘われた。

“彼女”と云っても、付き合っている恋人のそれではなく、ただの呼称に過ぎない。


男女の間に友情など、成り立たないと知っていながら、僕と彼女の関係を表すには友情以外の表現が見つからない。


それは彼女が今まで、僕の前で女性らしい姿を見せたことがないというせいもあるだろう。


それが今日に限って、少し違って見えた。