「あなたは」 彼女が血色のない唇を開いて、苦しげに呟いた。 どうやら、さっきオレに会ったことを、この堕天使は覚えているらしい。 「怪我をしているの?」 彼女は頷いた。 「翼をむしられたあとから、出血してるみたい] 彼女の身体には、薄紫に染まる布が巻かれてあった。 幅の広い麻布のようだった。 やわらかい肌を、そのざらついた繊維が覆っている。 彼女の首に手を回して、彼女を水からすくいあげた。