【漣】 俺はあんぐり口を開けた。 「オレのマネだ!?」 何を言ってるんだこいつは。 「うん、いつも棒を振り回してるでしょ」 「棒じゃねえ! これは刀だ! 武士の魂だっつの!」 「刀? 木の棒だよ?」 「『木の刀』だ! 木刀だ木刀!」 「ふーん」 ──はッ!? 話がそれてしまった。 そうじゃなくて、俺のまねって……、 「オレはあんな速い技なんか、できねえぞ」 「うん。あのね、初めはまねだけしてたんだけど」