そして── スコン、と振り下ろす直前で手の中の木刀が消えた。 「え?」 泣いていたガキんちょ二人が、目をまん丸くしてこちらを見ている。 え──? 何が起こったか把握(はあく)するひまもなく、 鋭い打撃が俺の体を打ち据えた。