始業式から数日たった
今、私はとても
最悪だ・・
「ねー、朝宮さん
席交換してくれない?」
なんで私が席を
交換しなきゃ
いけないわけ?
「お断りします」
私はこの言葉を
何回聞いただろう・・
いい加減うざい・・
「分かったわ
ごめんなさいね」
その人は
教室を去っていった
なんで、私が
こんな思いしなきゃ
いけないのよ!
あの、転校生のせいよ!!
「ミキ?大丈夫?」
「うん、一応・・」
「ほんと、スゴイよねー
伊十院君、ファンクラブまで
出来たって噂だよ?」
ファンクラブ?この
数日の間で?ありえない・・
「ミキは気をつけたほうが
いいかもね~」
「なんでよ?」
「だって、席隣だから
話す回数くらいあるでしょ?」
「そっか」
気をつけておこう
女の嫉妬は怖いからね~
「杏、そろそろ
帰らない?」
「あーごめん!
今日委員会でさ」
「分かった
じゃあまた明日」
「バイバーイ」
今日は家で何を
しようかな?
そんなことを
考えていると
昇降口に
人影があった
誰?男子?
「あ、伊十院君」
「・・朝宮さん?
でしたっけ?」
へ~名前覚えてたんだ
「なにしてるの?
こんなとこで?」
「ちょっと用があって」
「ふーん、あっ!ねえ
ちょっと手だして?」
「え?はい」
コロン
「これおいしいよ!
食べてみて?」
「うん・・」
パクッ
「ん、おいしい
ありがとう」
「どーいたしまして」
「あ、お礼・・」
「いーよ、別に」
欲しくもないし・・
「ちょっと
目瞑って?」
「・・うん?」
チュッ
・・?なんか
唇に当たったような?
パチッ
「!?」
目を開けると
目の前に伊十院君の
顔があった
「じゃーね♪」
もしかして
私キスされた?
「さ、最低!!」
最悪!ファーストキス
だったのにー!!