仕事の話しは一切しない雷さん。



なんだかよくわからないけど最近忙しそう。



「高宮さん、雷さん…ムリしてませんか?」

「ムリしなきゃやれない仕事もあるんだよ」

「でも最近寝るのが3時とか4時で…」

「社長になってから初めての大仕事ってとこかな?はい、こっち向いて~」



なぜか写メを撮る高宮さんに笑顔を向けた。



やっぱりムリしてるんだ…。



「わりぃな、留宇」

「どう…かな…」

「俺的には次のが見てぇ」

「着てみる…」



雷さんの衣装合わせもあるのに。



あんまり時間とれない…。



バタバタと着替えてまた雷さんに見せた。



「いいんじゃねぇか?まぁ、留宇が決めろ」



さっきの高宮さんの褒め言葉より、雷さんの微妙な『いいんじゃねえか』の方が嬉しい…。



カラードレスも任せると言われ、雷さんは5着ほど選んでから帰ってしまった。



忙しいんだから仕方ない…。



「ピンクにします。それと水色」

「旦那様の色はどうしましょうか」



5着の中から雷さんとあたしが着るドレスを合わせて選んだ。