ゆっくり流れる時間。 雲はスピードを上げて、進む。 太陽は頑張りすぎて、ひと休み。 俺は直を抱きしめて、耳にキスをした。 「直・・・お前は優し過ぎるんだよ。ありがとな。」 俺が言えないことをいつもお前が汲み取ってくれる。 あの時もそうだった。 去年の12月。 クリスマス前の土曜日だった。