そして、それは突然やってきた






あの日も学校帰り、交差点の向こう側に君を見つけた



早く君のところに行きたくて



自転車をこいだ






一瞬だった



車のブレーキの音



私の自転車が壊れる音



私の身体は宙に浮いて



空が見えて



それから何も見えなくなって







君の声が聞こえた



私の名前を呼ぶ声



真っ暗な世界の中で君の声が響いた



光みたいに



光に向かって手を伸ばした



怖くなって



君の所に帰りたくて