「で、文化祭は、まこたん来るんだろ?」 龍之介が、砂に下半身を埋めながら言った。 9月の終わりに行われる学園祭。 陸にも誘われていたけど、お世話になった先生もいるし、生徒の目もあるからちょっと悩んでいたんだ。 「行きたいけど……微妙」 「最後の年だから、来てよ。陸の制服姿も……さ。来年はもう見れねぇんだし」 そうか。 そうだね。 陸も龍之介もレナも、ずっと高校生のような気がしちゃうんだけど、来年にはそれぞれが違う道に進んでいる。 大好きな「陸の学ラン姿」ともさよならなんだ。