――文久三年、春。




『ずっと、一緒にいようね』





――――ガバッ!!



「…ハァ…ハァ…夢……」


「……どうした、総司。 珍しく寝汗なんかかいてんじゃねぇか」



京の春、沖田総司は庭先に咲く桜の木を見つめる。



「……土方さん、また春が来たんですね」

「ん? ああ……そうだな」



儚げな眼差しで風に舞う花弁を見つめる沖田と同じように、土方歳三もまたはらはらと散る花弁を見つめた。