―――グサッ! ブジュッ!

「…っぐ、ぐぎゃぁぁああっっ…あっ……ああぁあ…」


肉を裂き、そして貫く。

一本、また一本と突き刺した。
その度に、血が飛び散り悲鳴が上がった。


「あんたが、長州西国の浪士らを匿ってんのは上がってんだよ。 その上、あんたを捕らえる時、うちの沖田がしっかり見ている。 あんたが、機密文書を破り捨てようとしたのをなぁっ!」


―――グサッ!!


「うがぁぁっ……」

「このまま黙りを決め込み死ぬのも結構。 武士の誉れとやらか」


――――グチッ!


「でもよぉ、あんたのその頑張りはいってぇどなた様が誉めて下さるってんだい?
この蔵の中、いたぶれ苦しみ足掻き死んでいくのか」

「……っ……うぅっ…」


血に染まった手に新たに握られた蝋燭、土方はそれに火を灯し、足裏に刺さったままの釘の上に置いた。


ぽたりぽたりと垂れる蝋が、更に古高を死への恐怖へと導いていく。


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