「だから、あなたを呼んだの」
「私を……?」
頷くお華。
やはり、矢央を幕末にタイムスリップさせたのはお華だった。
非現実的なことだが、不思議な力を持っていたお華なら、やれないことはないのかもしれない。
更に死ぬことで、想いが強まっていたのだろう。
「私は、彼らを浪士組にすら参加させたくなかった。 参加することで、彼らは否が応でも歴史の渦に巻き込まれてしまうとわかっていたから。
だけど、時空のズレがあって、あなたをこちらに呼べる年齢になる前に、彼らは京都に来てしまった」
つまり、お華は最初から矢央を幕末へと連れて来るつもりでいた。
が、矢央が来れる前に彼らの運命は既に動き出していて、お華的には悔やむ要因。
でもやはり、謎は解明されていない。
「なんで、私……なの?」
それが、一番知りたかったことだ。
ようやくわかる。
「あなたに、私の魂の一部を託したからです」
矢央は、目を見開いた。
そんな事が、本当に出来るのかと。
「私のように変わった力を持った者は、数は少ないにしろ存在する。
私は、捜していた。 時空の移動に耐えられる力を持つ者が生まれてくるのを、そして見つけたのが、矢央さん…あなたよ」
「私が……力を持ってる?」
ハッとなり思い浮かぶのは、治癒能力。
何度か皆を助けたことがあった、あの力こそが矢央の授かった力だというのか。
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