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「――でだ。 お前達に、処罰を与えることにした」
そう言い切ったのは、もちろん副長土方歳三。
大坂での事件のために、局長の近藤を補佐するのではなく、逆に顛末書まで書かせるはめになった知らせを聞いた土方は矢央達を呼び出していた。
副長室に呼び出されたのは、矢央、沖田、永倉の何故か三名だけ。
「何故、私達だけなんですか〜」
「斉藤君、島田君には、ある任務を与えたのでな。 残るお前達には、本日の買い出しと賄いの支度をしてもらう」
「それって、女中みんなに休暇をとらせたせいでしょう?」
永倉は、体よく使われる訳かと反省を見せなかった。
土方は罰だと言い切り、三人に買い出しと賄いを任せると、矢央にだけ席を外すように言った。
普段なら、一人だけ除け者にされるのを拒む矢央も、今日はやけに素直に聞き入れ部屋を出ていった。
そんな矢央を見送る沖田の切なそうな双眸。
土方は咳払いすると、体勢を崩し煙管に火をつけた。
「総司、今朝の話は本当か?矢央が、お前の元服前の名を呼んだと」
フカァっと、白い煙が吹き上がる。
沖田は、俯きながら小さく頷いた。
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