* 真っ暗闇に、ポツリと浮かぶ光の筋。 その中に、少女がうずくまっていた。 痛い、痛い。 苦しい。 悲しい。 辛い。 寂しい。 ガタガタと震える少女は、ただただ願っていた。 戻して! 帰して! 返して! 少女は、少女に訴えた。 すると、声が聞こえ、顔を上げたのは…… 矢央。 『どうして、守ってくれないの?』 「――――え?」 キョロキョロと見回しても、見えるのは闇ばかり。 どうやら、声は心に直接話しかけている。 .