少女が目を覚ましたのは壬生浪士組屯所に運ばれてから数時間後の夜の事だった。 沖田は相も変わらず少女の眠る部屋の前に居座ったまま。 「総司は……大丈夫なのか?」 「さぁな…。それよりも、あの女が何者なのか気になる」 自分の部屋を占領されてしまっている土方は、真向かいの近藤の部屋からその様子を伺っていた。