縁側に立つ沖田の隣に土方も並び立った。その時。


「総司――っ!総司は、いるかっ?」


原田の大声が屯所内に響き、名前を呼ばれた沖田自身は驚き目を見開いた。


「あっ、いたっ! 総司っ!」

「三人共、そんなに慌ててどうされた―……」


息を切らせながら土方の自室前にやって来た三人と、原田の腕に抱かれた小さな少女を見た沖田は息を呑んだ。








ーーーー…まさか、そんなはずは。



見間違いに違いなかった。

そう思うのに腕の中にいる少女は、あまりにも"あの少女"に似ている。


「原田、その女は…何処で?」

「いや…それが……」

「川の中に沈んでたんです」



土方の問いに慌てる原田に変わって、冷静に永倉がこれまでの経路を説明し始めた。