ゴロゴロ

低い地鳴りが聞こえる。

「っ…!?」

ピシャアァッ


かみ……なり……

ふと落した視線の先には私の手。

私の手が紘翔の袖を掴んでる。

「っ…」

慌てて離した手は紘翔に掴まれた。

「な…、何?」


出来るだけ、恐がってることがバレないように誤魔化したつもりだったけど、声の震えは抑えきれなかった。

「恐いならそのままでいていい」

「別にっ…恐くなん……っ!?」

また窓の外が光った。

家の中までお守りなんて持ち歩いてない。


「そのままでいろ」