私のその一言に、今まで動こうとしなかった生徒も急いで腰を上げた。


「そうっすねぇ。天凪ちゃんいいこと言うぅ~」


「天凪様は紘翔様と座っていてくださいっ」

お二人に手伝っていただくなんてっ!!

今にもその言葉が発されそう勢いで立ち上がった私たちを椅子に押し戻す。

……一緒にやろうって言ったの聞こえなかったの?

「他にやることはないかしら?」

一応聞いてみる。

学校での私も、本当の私も、簡単に引き下がるほどいい性格してないわよ。


「あっ、それでしたら、倉庫でも見てきてください!いろいろあるみたいなので、何かいいものがあったら持ってきてくれますかぁ~??」


そういったのは、私たちを椅子に押し戻した女の子ではなくて、もっと下のほうのクラスの男の子。

「わかったわ。紘翔行きましょう」


何かやることがあったほうが落ち着くし。