何で私たちこんなに人気なの?

確かに金と権力は持ってるし、媚を売られるのは分かる。

でも発狂される覚えはないんだけど。


誘導されるがまま、私たちは五日間生活する場所へと向かう。

今回は全てのクラスが一緒だということもあって、高級ホテル…ではない。

まぁ、ある程度設備はそろってるし、大きいけどロッジでの生活。

「天凪様。お荷物お持ちいたしましょうか?」

この女の人は…確か三年のBクラスの……

「ありがとう。でも大丈夫よ、これくらい。あなたも重いのでしょう?」

「えっ、いえ……。心配してくださってありがとうございますっ」

この人は下心丸わかり。

咲煌寺家に媚売っといて損はないだろうけど……

……ほんとに…疲れる。

本当の良心から手伝ってくれるほうが、この学校では珍しい。

…とくに私みたいな人間には。