ただ、キミが好き

………考えれば考えるほど。

不安で落ち着かなくて、ずっとベッドで寝返りを繰り返した。

『夜、二人で会ってるって』

松田サンの言葉が耳に蘇る。

『たぶん付き合ってるんじゃないかな』

無邪気な声が耳鳴りみたいに、リフレインして離れない。

耳を押さえて目をつぶると、吉仲真由の、色がはげ落ちた唇が浮かんだ。


イヤダ。

イヤダ。

イヤダ。

イヤ!


体の芯が冷えて。

頭の中がぐちゃぐちゃで。

苦しくて。

苦しくて。

……苦しくて。


明け方に少しだけうとうとして、

手に握りしめたままの携帯の振動に跳び起きた。