ただ、キミが好き

「うまくなったわね」

腕を持ち上げ、確認するように眺めた後、真由は隣に座る俺に視線を向けた。

右手をついて身を乗り出し、微妙に開いた空間を埋めて、掠めるようなキスをする。

そのまま真由は肩に頭を乗せた。

「蓮、抱いて?」

右手が背中へと廻る。

指がなぞるように動いた。

「……悪いけど、そんなつもりで来てないから」

身体を離しかけると、真由は引き止めるように爪を立てた。

「お願い。蓮」

冷たい身体を擦り寄せる。

「……あの子だと、思ってもいいわ。身代わりでもいいから…一人にしないで」