ただ、キミが好き

――じゃあ時田は?
まさか時田も真由を?


なんとなく感じた違和感。

真由に対する反応の過剰さ。

奴も

真由を愛していたのか?

浮かんだ疑問を反芻する間もなく。

手の平のなかの携帯が急かすように震え出した。

手早く開いて耳にあてる。

「はい?」

受話器の向こうから真由の母の泣き声がした。

「浅倉くん?
――…真由が…―…」


電話を切り、すぐに時田にコールする。

圏外のアナウンスが流れ出して、俺は舌打ちした。