ただ、キミが好き

何故、

いまさら鳴海先生の噂がたつのかは分からない。

でも、女の子たちの反感を買った原因は、100%わたしにある。


時田くんを利用したり

蓮くんを試したり

フラフラして

卑怯な真似ばかりしてきたから。


きっと、これは罰なんだ。

震える指を、もう片方の手で握りしめた。


――怖い


松田サンたちの険しい顔が頭に浮かぶ。


――でも、しっかりしなきゃ

頭を振ると、唇を噛み締め、顔を上げた。

また昔の自分に逆戻りしなくない。

脅えて逃げるだけの弱い自分はもう嫌なの。



歩きだそうとして、わたしは立ち止まった。


狭い廊下の行く手を遮るように、女の子が数人、わたしを睨んで立っていた。