ただ、キミが好き

複雑じゃないと言えば嘘になる。

でも父親の幸せを邪魔するほど、もう子供でもない。

「蓮が高校卒業するまでは、誰とも再婚するつもりはないよ」

当たり前のことのように、きっぱり言い切って、父親は顔を上げた。

「蓮は先のことは考えているのか?」

「先って?」

「高校卒業したら、大学進学するつもりなんだろ?
志望校は決めてんのか?」

「一応、ね。今の所はK大」

「だったら、ここから通うのは無理だな」

「……まあね」

俺は答えて机にカップを置いた。