ある種の脅し
内容を話せば
「ここで死ぬか、あっちで生きるか死ぬかの賭けをするか選択しろ」
なかなか立たない子馬に無理強いをするような話しだった
男が期待していた言葉とは大きく違う
あまりにも無慈悲だと余計に泣き言が出てきた
「そ、そんなことを言っても……。私はつい前まで田んぼ耕して暮らしていて……。だからっ、いきなり剣を持てと言われても――」
「それが何だ?死ぬ覚悟を持ってないとでも言いたいのか。――ふざけるなよ。
騎士という役職につこうが、皆『死ぬ覚悟』だなんてない。あるのはただ、『斬る覚悟』だけだ」
言われた言葉に男は押し黙る
気づけば、周りの者たちでさえクロスに賛同するように静まっていた


