自分のペースに持ち込む
打ち込みを繰り返したのは、相手に攻撃させないため
またあの重量を相手してはこちらが負けるからだ
連撃を重ねる
しかして、終わらない
全部が防がれたこの衝撃
体力が一時切れてしまう呆気ない身を男は見ていた
弾かれる
剣を弾いたわけだが、力強く握っていた手もついでに飛び、体もつれていく
かかとが何度も後退した
死体でけつまずきそうになるところでようやく止まり、やっとのことで剣を構える
男に向けての構えだ
――だと言うのに、男は自分を弾いた場所から動かず
あろうことか
「――お前、結構イイ腕してるな。……俺の部下にならねぇ?」
余裕げに話しかけてきた


