何て伝えたらいいんだろう。 どう表現すればいいんだろう。 「あたし、ごめん……話すの下手だから、うまく言えない……。 でも、なんかもう、自分でも止められなくて……っ」 涙をふいていた斗馬くんの指が、肌の上で止まった。 そしてそれは遠慮がちに、ゆっくりと あたしの髪に移動していった。 「斗馬…くん?」 見上げると優しい瞳。 テレ屋で、はにかみ屋の だけど真摯な瞳。 「……あのさ。 俺の携帯、マジで緊急連絡先にしてくれねぇかな」 「……え?」 「もう絶対、ひとりで泣かせたくねぇから」