汚れた街の汚れなき天使



「おっす海人!お前昨日楽しんだんだから昨日はバリバリ働けるな!!」



朝から声がデカイです……。


それに俺何もしてませんから。



「先輩っ!人前では勘弁して下さいよ。」


「いーじゃねーか。事実なんだし」



ダメだ。この人。


これでモデル並みに美人の彼女がいるってんだから世の中はわからない。

確かに見た目はガタいもいいし、誰にでもあんな感じで気さくに話しかけるから社交的ではあるんだろうけど。



性格がなぁ……。




「何考えてるよ??」



「あ、俺外周り行ってきます!!!」



ホワイトボードに【営業の為外出】そう記すと朝礼もそこそこに外に飛び出した。



今日は前々から仲良くしてもらっている会社の社長に新商品の紹介。俺の会社が扱っているのは工具全般でお客さんも小さな工場から大手企業まで営業先はさまざまだ。


俺の会社から歩いて少し。


歌舞伎町という繁華街がある。



そしてその中にキミはいる。



風俗なんて絶対に行かないって決めてたのに。


お金で快楽を買うなんて間違ってる。

その気持ちは変わらないけど。




もう一度、キミに逢いたいよ。