汚れた街の汚れなき天使





まりあもきっと心配しているだろう。



「あの、親父さんの借金ってのはどうなったんでしょうか?」



「借金……あぁ」



思い出したようにまたなにやら調書を捲る。



「まりあさんに返済義務があるかって事ですよね~?大丈夫だと思いますよ」



大丈夫……じゃ無いような気がするんですけど。

だってさ、3000万のうち返せたのってきっと300万ぐらいな気がするし。




俺が黙っていると




「ついでにお店は摘発したんですけど、そもそも未成年を担保にした契約なんてのは成立しない訳です。」



「はい」



「ですので契約自体が無効だと思って貰えれば」



「そんなものですか??」




どんと胸を叩き、訴えても来ないでしょうと強い語気に押されやっと俺も笑う。



良かった。



これで一安心……だったのに。






何気ない星野さんの一言で、俺は奈落の底へ突き落とされる事になる。