汚れた街の汚れなき天使



=ガチャガチャ=




玄関からデカイ声。



「海人!来てんのか??」



「はいっ!!」



時計を見ると19時丁度。早っ!!





隣では……。



「私の父も早くに亡くなったのよ?」



そんな眞子さんの言葉を真剣に聞くまりあがいる。

同じ境遇の人の方が傷も癒えるだろう。




俺はそっとソファから立ち上がり、先輩の部屋へと向かった。




「なんだこりゃ??」



俺が差し出した紙袋の中身をちらっと覗くと、先輩の顔は明らかにはにわ顔になっている。



「まりあの親父さんの部屋から出てきたいろいろなんですけど……」



あまりの多さにさすがの先輩もちょっとたじろいでいてくすくすと笑ってしまう。



「笑うなよ。……で??金は??」



「まりあに渡しました。たったの13万円でしたけど」



「はぁ??13万ぽっちかよ。俺の読みでは絶対自宅に隠してあると思ったんだけどなぁ……」




じゃあやるか?


それが合図。



再び広げられた大量の紙を仕分け終わった頃にはすっかり朝になっていた。