汚れた街の汚れなき天使





「どした??」




帰ってきたまりあの胸には花模様のネックレス。




「これね?お母さんのなんだって。小さい頃貰ったの」



母親の形見って奴か。





「あ、これまりあのだから」



漁ったタンスに残っていた現金。

たったの13万円。



それも汚れて……おそらく忘れられたんじゃ?としか思えないお札達。



たぶん、まりあの昔の稼ぎだったら2日あれば、いや1日で稼げるだろう金だけど。



そのお金を大切そうにポケットにしまうと手を差し出した。



ぎゅっ。



結ばれる手と手。





「お父さんね?悪い人じゃないんだよ?」




そう言うから




「知ってるよ」




俺も言い返す。




「いつかさ、結婚して家族になろ?」



「まりあでいいの???」



「当たり前!!」



いつかちゃんとした場所でプロポーズして……たった一人の家族になろう。そう決めていた。



気が付かない方が良かったのかな?



この右手にかさばる紙袋に、キミの家族がいるなんてね?