「お母さーん♪」 「まりあちゃん、おはよう」 って……すっかり俺よりも親子っぽい二人に苦笑する。 「火傷の具合はどう??あらあら、すっかり上手になって!!」 というのは包帯の巻き方でまりあに母親が伝授したものである。 「まりあ海人の看護師さんなの!!」 上機嫌なまりあを乗せて車は走り出した。 あの日の記憶が蘇る。 眼光の鋭いまりあの父。 多額の借金。 娘を風俗に売った……最低な人間。